経済ミステリー小説です。この本は、2009年3月にダイヤモンド社から出版されました。著者の志摩峻氏は、定年後に小説執筆を始め、60代で経済小説大賞を受賞した経歴を持つ作家です。彼はこの作品で、海外赴任時の経験をもとにエンターテインメント性の高いストーリーを構築しています。
物語は、赤字の海外子会社に赴任した損害保険会社のマンが、不透明な資金の流れを追いながら“悪の構図”に気付くという展開を見せます。本作品では、安易な海外企業買収を行い、効果的なマネジメントができない日本企業の問題点を浮き彫りにしています。さらに、派遣労働者の犠牲を背景に労働保険を巧妙に操作し、私腹を肥やしマネーロンダリングを行う人物を追い詰める過程が描かれています。
の小説は、経済問題に関する深い知識と、実際のビジネスシーンでの経験に基づくリアリティが特徴です。読者に現代の企業経営や国際ビジネスの裏側にある複雑な問題を理解させることを目指しています。