クリーニング師は国家資格で、クリーニング店を開業するときに必ず1人置かなければいけません。国家資格と聞くと取得が難しいと考えるひとも多いかもしれませんが、クリーニング師はそれほど難しくありません。
そこで、本記事ではクリーニング師の難易度について紹介します。
クリーニング師の概要と出題範囲
クリーニング師は、都道府県知事の免許を受けてクリーニング業務を行います。クリーニング所には1名以上のクリーニング師を置かなければならないので、クリーニング業界への就職はもちろん、独立開業の道も開けます。
各都道府県によって、受験料や試験方法、内容が異なります。自分が受験する地域のホームページでしっかりと調べておくことが必要です。中学卒業以上の人は誰でも受験できますが、クリーニング店で働いている人の受験が多いです。
合格率も都道府県によって異なりますが、どの地域でも60%〜80%くらいの場合が多いです。筆記試験は形式が違っても同じような内容が多いですが、実技試験は内容が違うものもあるので、自分が苦手としている課題がある地域を避けて受験するのもひとつの手です。
都道府県によって異なります。ここでは東京都と神奈川県の出題範囲を紹介するので、以下の表をご覧ください。
試験内容(東京都) | |
筆記試験 | (1)衛生法規に関する知識
(2)公衆衛生に関する知識 (3)洗たく物の処理に関する知識 (4)薬品の取扱いに関する知識 |
実地試験 | (1)ワイシャツのアイロン仕上げ
(2)繊維の鑑別(5種類の繊維の鑑別) (3)しみの鑑別としみ抜き(5種類のしみの鑑別とそのしみを落とすのに必要な薬品の選択) |
試験内容(神奈川県) | |
筆記試験 | (1)衛生法規に関する知識
(2)公衆衛生に関する知識 (3)洗たく物の処理に関する知識 (4)薬品の取扱いに関する知識 |
実技試験 | (1)布地の鑑別
(2)ワイシャツのアイロンプレス |
クリーニング師の難易度
筆記試験
普通レベルです。
試験形式は選択式の問題が多く、空欄に当てはまる語句を選んだり、正誤を判断したりする問題があります。
内容は、クリーニング業法や洗濯物の処理に関する知識、公衆衛生に関する知識の問題が多く出題されています。
ひっかけ問題や自分で考えて解かなければいけない問題は少なく、テキストの内容を暗記していれば全問正解も目指せます。どの地域の試験でも、過去問を数回解けばわからない問題はほとんどなくなるでしょう。
実技試験
普通レベルです。
実技試験では、繊維の鑑別とワイシャツのアイロン仕上げが出題されることが多いです。
繊維の鑑別については、実際に多様な繊維の布を用意してその特徴を覚えれば試験で困ることはありません。
ワイシャツのアイロン仕上げも自分で練習をしなければいけませんが、コツを知るために講習会に参加する人も多いです。繊維の識別よりこちらのほうが難しいと感じる人が多いでしょう。
クリーニング師の難易度についてのまとめ
本記事では、クリーニング師の難易度について紹介しました。
それほど難しい資格ではないので、クリーニング業界にいる人や興味のある人はぜひ取得してみてはいかがでしょうか。